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第ニ話『あ、やっちまった!?の巻』

 メースとは、誰もが知っている大都市である。メースに売っていないのは神だけだと言われているくらいだ。
 ここから行くには、何が一番早いだろうか?船か、バスか。
兎に角ココからでは、何を使っても数ヶ月は掛かる。歩いていけば、数日だが魔人の砂漠と魔女の森を抜けなければならない。
「それだけは嫌だな~」
 昔からマリーに言われているのだ。魔人の砂漠に入れば、魔人に脚を食われる。魔女の森に行けば、全身を焼かれる。
 僕を怖がらせるための作り話ならよかったのに代々伝わる。この町の伝説だ。それを恐れて殆どの人間が避けて通る。そのために遠回りをして行くため歩くより時間がかかるという訳だ。
 残念ながら空港がこの近くにないため、この3つしか選択できない。
「なんて過酷な・・・・」
 タメ息をついている時だった。一人のオッサンが声をかけてきた。
「はろ~!ニーハオ?ぼんそわ~る??こんちには?」
「・・・・・」
 無視しよう。髪の毛ボサボサ出し、変な紋の付いたスーツ着てるしサングラスしてる。
「ちょっと待ちたまえ少年!!」
「待たない!黙れオッサン!!!」
「そう言うな!オレは、唯の旅人じゃないか?そう、引くなよ?な?」
 いや、変だろ?オカシイ人にしか見えないし、胡散臭い!
「いいから離せよ!変態かよ?僕は男だし、そういう趣味じゃないんだよ。」
「ワタシもそういう趣味じゃない!いいから人の話を聞きなさい!!」
「「「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」」」


 それから数十分の死闘の末
「いいから聞きなさい少年・・・・・。ワタシは、メースから来た者だ。」
「え?そうなの?」
 それなら早く言ってほしいものだ。僕の貴重な時間がもったいない。
「それで何の用ですか?」
「あぁ、チェルシーという人を探しているのだが?知らないかな?」
「え・・・・・と、」
 オッサンがニヤリと笑う。
「キミ何か知っているんだね?チェルシーという人物と知り合いとかか?」
「え~と、ボクがそのチェルシーです・・・・・・」
「お、おおぉぉぉぉぉぉぉ、そうだったのか?それは失礼したね。」
「はぁ、それで何ですか?」
 ゴホンっ――――と咳払いをして、真剣な顔をする。
「始めまして、ワタクシはナナセ・カイギフシといいます。アナタ様を向かいに来ました。」
「は、はぁ?どこに行くんですか?」
「ハイ、ワタシはもう1人のチェルシー様より連れてくるように命令されました。場所はメースです。」
「もう1人のチェルシーに会ったんですか?」
 僕が訊くとその男は目をそらし、もう1度咳払いをする。
「申し訳ありません。その質問だけは答えられないのです。」
「どうして?」
「ワタクシ、こう見えても使い魔でして・・・・ハイ。アナタのその質問を答えますと殺されますので・・・・えぇ」
「へぇ~、使い魔なんだ。まぁ、理解できました。それでどうやってメースに?」
その質問にナナセは、ニコリと笑いこう言った。
「魔人の砂漠と魔女の森を抜けて行きます。」
・・・・・最悪な旅になりそうだ。

第一話「チェルシーの魂に火をつけちゃうんだ の巻」

チェルシーは悩んでいた。

マジク病と言われる流行り病に罹り近くの病院で1年近く入院し、ようやく先日医者に完治したといわれ懐かしの和が家に帰ってみると、家がなくなっていたからだ。

「ぼ、僕の家が…」

もう、すっかり更地になった我が家の跡には『売地』という看板が立っていた。
門が“あった”場所で立ち尽くしていると、隣に住む幼馴染のマリーが近付いてきた。
「久しぶり、チェルシーちゃんどうしたの?」
彼女はいつもチェルシーのことをちゃんづけにして呼ぶ、同い年であるのだがマリーは自分のことをチェルシーのお姉ちゃんと思っているらしく、まるで弟のようにチェルシーを扱う。
「マリー、どうして僕の家が…」
「僕の家がどうしたの?」
「ない、なくなっている!」
マリーは少し面食らったような顔をして
「何言っているのチェルシーちゃん。チェルシーちゃんは自分で引っ越すって言ってたじゃない」
そんなわけがない彼は引っ越す気などさらさらなかった。
「え、そんなことをいつ僕が?」
「もう、二ヶ月前かしら?退院して、その足で私の家にやって来て引越しするって挨拶しに来たじゃない」
まただ、そんなことはありえないはずである、なぜなら彼はずっと入院していて、医者からは外出を禁止されていたからだ。

「変なことを聞くけど、僕らはどこに行くって言っていたかな?」
そうチェルシーがマリーに質問するとマリーは不思議がっていたが答えた
「えっと、確かね、メースに行くって言ってたわ」
「メース、詳しい住所は分からない?」
チェルシーが聞いてもマリーはメースとしか聞いていないらしく、詳しいことはしらなかった。

「チェルシーちゃんは退院してなかったの?」
「うん、昨日先生に完治したって言われて、今日出てきたところ、迎えもなにもなかったから変だと思っていたんだけど、まさか家までなくなっているとはね…」
「難儀ねぇ」


「そうだ、今日は私の家に泊まったら?どうせ、泊まるところないでしょ?」
「え、ああ、うん」
チェルシーはちょっと頬が赤くなった
「照れちゃってチェルシーちゃんかわいい!」
そう茶化されながらマリーの家へと向かった。

その日はマリーの家族の好意に甘えマリーの家で泊まった。

次の日、マリーが眠るチェルシーの枕元にやって来て
「起きて、チェルシーちゃん、起きて」
しつこく揺すられて、チェルシーが目を覚ますと、マリーの手には手紙があった。
「チェルシーちゃん、あなた宛の手紙よ、今朝届いたわ」
その手紙は、切手も宛先もなくいまどき珍しい蝋封されており、それを剥がして中身を取り出すと

『おはようチェルシー君。
君の家族は今、メースで君と一緒に暮らしていると思っている。

君の完璧なる偽者

が君の家族と楽しく暮らしている。
これからは違う人間としてがんばりたまえ』

「チェルシーちゃん、これって一体…何なの…」
チェルシーはマリーの質問にも答えず立ち上がった
「どうしたの、チェルシーちゃん?」
「僕は、僕の家族を取り戻しに行く」
「取り戻すって、どうやって取り戻す気なの?」

「とりあえず、メースに行って、探すしかない。マリー、泊めてくれてありがとう、行って来るよ」

チェルシーは旅立った。

テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

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ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

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