スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

黒猫

オリジナル。人間椅子の曲の中で5本の指に入るくらいヘヴィな曲で、合間のギターによる猫の鳴き声は必聴。黒猫は一般名詞であるから、特定の作品というのを挙げられないが、強いていえばエドガー・アラン・ポーの「黒猫」であろうか。



暗い 暗い恩讐の道の果て じっと 虚空見つめる双つの眼 黒い 黒い頁は開かれて 闇に さかしまの詩木霊する 影へ肢体をすり寄せて 追いて来るのかどこまでも――黒猫!

恩讐:「おんしゅう」 「恩義と恨み」 「情けと仇」という相反する気持ちや感情のこと。
虚空:何もない空間。仏教用語では、何も存在を妨げるものが存在しないがゆえ、全てが存在する空間という意味。
頁:「ぺーじ」 この漢字の読みは「ぺーじ」の他に「こう、よう」というのがある。
さかしまの詩:「さかしま」とは、逆さまという意味、転じて道理に反すること。おそらく不道徳な内容が書かれた詩なのであろう。ここでは、その詩を読んだ誰かの声が反響して響いているようである。
肢体:「したい」と読むが、ここでは「からだ」 両手両足すべてのこと。
黒猫:原作である「無限の住人」において、黒猫が象徴的に出てくるシーンはなかったように思う。ちなみに西洋では黒猫は不吉な存在とされている。そのため、道を歩いている最中に目の前を黒猫が横切ったら、両手で十字を切り、ツバを道端に三度吐く、というまじないを行う。


深い 深い忘却のドロ沼に 重く 憂鬱の滓は淀みゆき 長い 長い悔恨の時経れば 夜は 悪夢の濁醪釀すとか 嘘の膠で貼り付いた 笑い仮面の虚しさよ 罪の血糊の味しめて 咽び泣くのかいつまでも――黒猫!

滓:「おり」あるいは「かす」 意味はそのままで、不純物やゴミのこと。
淀みゆき:「よどみゆき」 流れが停滞すること。あるいは底に溜まって濁ること。
悔恨:「かいこん」 過ちを後悔し、かつ残念だと思うこと。
濁醪:「どぶろく」 お酒の一種で、家庭でも簡単につくることができるが、それを行うと密造扱いになり、酒税法の処罰を受けるおそれがある。
膠:「にかわ」 接着剤のこと、特に革製品などの接着で用いられる。
咽び泣く:声を殺して、詰まらせながら泣く様。


旋毛曲がりの稲妻が 脳天目掛け轟かば 笑い仮面の真っ二つ 呪詛の血が沸き肉踊る 修羅の剣山生けるのは 忘れじの君鬼薊 四五九町歩の土塀には 処女の簪眠るとか

旋毛曲がり:「つむじ」あるいは「せんもう」とも。旋毛というのは渦巻き状の毛のこと。転じて旋毛曲がりと言えば、ひねくれ者や素直でない人のこと。おそらく、旋毛曲がりの稲妻というのは荒々しい雷なのであろう。
笑い仮面:一種のポーカーフェイスで、顔はニコニコしているが内心は何を考えているのかがわからない様子。
呪詛:「じゅそ」 呪うこと。神仏や悪霊などに頼んで相手に不幸が来るように願うこと。
鬼薊:「おにあざみ」 キク科の多年草。日本特産で、本州の山中に自生している。
四五九町歩:地獄と四五九を掛けているのか? ちなみ459町歩は、平米に直すと大体4550k㎡。ちなみに京都府の面積は4600k㎡。
処女の簪:処女は本来、未婚女性のことを指していた。よって未婚女性の付けた簪。あるいは、現在の意味で使われている、穢れのない女性を意味する「処女」が付けたの簪。


春の弥生の空に 気の触れ桜がひらひら 春のうららの風に 涅槃の薫りがそよそよ

春の弥生:昔の季節区分というのは三ヶ月毎に春夏秋冬を当てはめていたので、睦月、如月、弥生の三ヶ月間が春である。弥生は春の終わり、晩春である。
気の触れ桜:正気を失うことを「気が触れる」とか「気が違う」というが、見た人の心を乱す神秘的な桜ということなのか、あるいは桜が季節外れの花を咲かしたのかのどちらかであろう。
涅槃:「ねはん」 ニルヴァーナの音写、音訳した言葉。サンスクリット語の「吹き消すこと、吹き消された状態」を意味し、悟りの境地とされた。


老女の乳を啄みし 赤子を真似た獄卒が 猫足立ちに囁ける 不協和音の数え唄 ひとつ人には悪業を ふたつ不幸は愛でるもの みっつ淫らは美徳なり よっつ世迷いの言葉吐け

獄卒:「ごくそつ」 監獄で囚人たちを取り締まる看守のこと、あるいは地獄で罪人たちに責め苦を与える鬼たちのこと。
猫足立ち:空手の立ち方の一つで、足を前後に開き、前足の踵を浮かせること。あるいは本当の猫のように四足で立っているのかもしれない。
悪業:仏教用語で「悪い行為」を意味する。転じて前世における悪事の報い。
世迷い:当人にとっては重要だが、他者にとってはどうでもいいこと、取るに足らないこと。


暗く 暗く魂の紡ぎ出す 果てぬ 無為と頽廃の万華鏡 黒く 黒く逆毛立つ獣よ 何処か 懐かしく響く汝の名――黒猫!

無為:何もしないこと。もしくは、仏教用語における「人の手を介さず、生滅変化を超越し、常に変化せず存在し続ける状態」のこと。
頽廃:「たいはい」 「退廃」と表記することもあるが、正しくはこちらの難しい漢字を用いる。意味は、風俗や規律などが乱れてしまうこと。
スポンサーサイト

テーマ : 人間椅子
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

Search Under This Blog
Twitter
Recent Entries
Categories
Monthly Archieves
Comment
Trackback
Profile

ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

Links
QR Code
QR
RSS Feed
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。