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ツキカケ~第5章「ツキカケ」~8

 世界が燃える。全てを飲み込んで・・・・・・

彼女は、魔女。白い魔女。

彼女の世界は、彼女の気まぐれで今・・・・・燃えた。


                                    
 タメ息が出る。昨日買った世界が今日になって飽きられた。まったく、なんてワガママだ。1冊何円か知っているのだろうか?
「これはこれは、気に召しませんでしたか?」
「・・・・・あら、いつからそこに?」
「はぁ~、さっきから居たさ。それにしても燃やすことはないだろう?オレだって、唯で本を貰っている訳じゃないんだからさ。」
 彼女は、長い白髪を靡かせる。白い魔女カメリアという名に相応しい色だ。
「面白くないから燃やしたの。ワタシは、こんなに馬鹿じゃない。命の次に大事な本を奪われる筈がないじゃない。」
「それは、オレにじゃなくて作者に言えよ?オレは、メッセンジャーとかじゃないんだぜ?まぁ、お前はパシリに使ってくれるけどさ。」
「・・・・・・」
 オレに反論されて、黙り込んでしまったみたいだ。いったいオレは、どうすればいいんだよ?まったく、彼女には付き合っていられない。
「・・・・・さて、また行ってくるよ。何冊ぐらい買ってきたらいいんだ?」
「そうね。ん~、40ぐらいかしら?」
「はぁ~、わかったよ。」
 オレは、カビとホコリの臭いしかしない不健康でしかない部屋を出る。いや、屋敷と言った方がいいだろうか?ようは図書館だ。
魔女が鼻歌を歌いながら、本を読んでいるがオレには、息ができない嫌な空間でしかない。

 その図書館から繋がっている。本当の屋敷。まさに豪邸といった感じだろうか?その廊下を歩いていく。
 すれ違うたびに頭を下げる男女。まぁ、執事やメイドらしい。カメリアが勝手に連れてきた者たちだ。全員で50人は越えるらしい。それでいつの間にかオレがそいつ等を纏めるために働かなくてはならなくなり・・・・・・
 まぁ、その話は置いておこう。黒いドアをノックして開ける。
「・・・・・何?」
「なんでアグニがいるんだ?」
「・・・・・アタシの勝手でしょ?」
 彼女は、紅い魔女アグニ。世界の崩壊をもたらしてくれる、とっても危険すぎる存在なのだ。洒落にならない。
「グロリオーサは、何処に?」
「・・・・外出中。」
「はぁ~、そうか。仕方ないな。」
 オレは、部屋を出る。




 昔、4人の魔女が居た。魔女たちは、東西南北に別れて人を管理し、戦争をしていた。戦争の理由は、1冊の本。その本を手にした者が世界を管理できる存在になれるらしい。
戦争の末に1つの存在が出てきた。破滅の魔女アグニ・ガーネットの存在だ。彼女という5人目の魔女の誕生により、3人の魔女が死んだ。残ったのはカメリアだけだった。
本に興味のないアグニは、最後の魔女を滅ぼそうとしたが先にカメリアが本を見つけた。これにより、アグニ1人を残して他の人間全てを自分のモノとした。まさに形勢逆転だ。
だが、アグニは世界を滅ぼした。それによって新しい世界をカメリアが創生した。その創生した世界で生まれたのが漆黒の魔女グロリオーサ。彼女は不死の魔女と呼ばれる存在で死ぬことがない。
そして、またアグニは世界を滅ぼした。カメリアは世界を再び創生し、死ぬことが出来ないグロリオーサは再び彼女の世界に立った。
それが何千回と続き、今の世界がある。魔女たちは、ひっそりと山奥の豪邸に住み。静かに人々を管理している。
 まぁ、山奥で生活をしすぎて人々に忘れられているという点では酷い話だが。神話として彼女たちは語り継がれている。


 さて、カメリアの図書館について説明しよう。彼女の本は、まさに人である。人が生まれると彼女の本の執筆が始まる。オレは見慣れているが本とペンが宙に浮いていて、勝手に人間の一生を書いている。
 人間の一生とは、ペンに入っているインクの量なのだ。早く切れる者もいれば、平均よりも多めに入っている者もいる。不平等ではないのはわかる。それを魔女の気まぐれと言う。人の命が尽きるのは、気まぐれだが、災害は気まぐれではない。あれは、神の気まぐれだと魔女は言う。
 本当に誰のきまぐれでもかまわないが被害を受けるのは人間側なんだから溜まったものではない。

 ・・・・・・・・オレは誰か?それはオレにもわからない。
ただ、魔女は言うのだ。尽き掛けの命をつなぎ合わせた者。月が欠けた時に生まれたモノ。最後の箒に乗る者。
 オレの名は、ツキカケらしい。



ツキカケ 第1部 終
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ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

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