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ツキカケ~第5章『ツキカケ』~7

 まさか本当に発信機をつけたいたなんて、笑ってしまう。だが、今はマユミに感謝すべきだ。いや、爺様に感謝すべきか?

 僕は、シンヤから貰った携帯でマユミと通話しながら走っていた。

「もう、見えているのではないですか?」

「ああ、ありがとう。恩に着るよ。」

「急いでください。兄さ―――――」

 電話を切った。なんでか?走りにくいからだ。時間が本当にない。この街で死ぬのは、いい。だが、
せめて病死にしてほしいものだ。爆死なんて洒落にならない。ベッドで眠るように死んでやる。

「待ってろよ?カメリアぁぁぁぁ」

 適当に叫ぶ。まぁ、そうでもしないと体力がない自分には数百メートルが遠すぎる。
 倒れる音。それは、静かなものだった。呆気ないと言ってしまえばそれで終わりかもしれない。だが、まだやるべきことがある。預言書を使わなければならないのだ。
 死体を退けて、コートの内ポケットから取り出す。黒い表紙の分厚い本。
「甘かったな。」
 僕は、死体に手向けて言葉を言った。哀れだった。
途中までは、よかった。最初に2人殺した後の『両手で4人殺した』のは、右手で3人、左手で1人殺したが正解だ。
「醜い醜い・・・・まったく醜いね。」
 さて、そろそろ急いだ方がよさそうだ。彼女の言っていたことが本当なら残り時間が15分ぐらいだ。爆死だけは、裂けたいな。


 ビルに着いた。さて、地下何階なんだ?兎に角適当に下るか?
「お、ケータイが・・・・」
 こんな時にタイミングよくシンヤからの電話だ。まったく、久々に帰ってきたと思ったら、チェンジ!とか言われてもなぁ。
「はいはい、何だ?」
「あ、兄さん?何処かのビルの地下7階らしいんだけど?」
「グッドタイミング!」
「え?」
 切る。このビルの地下7階か。う~ん、エレベーターは・・・・・・・
「ないっ!」
 そういえば、そうだ。このビルに地下に行くためのエレベーターはついていなかった。ため息をつく。急がなきゃな。
 僕は、仕方なく。階段を探して下に下りることになった。


 マユミに連絡を取る。まったく兄さんは、ケータイの使い方を間違っている。相手の連絡を聞くだけならメールだけでいいじゃないか。自分の場所も言わずに切るなんて・・・・
「はぁ~、もしもし?ああ、矢の方だ。」
「どうしました?矢兄さん。」
「無兄さんの場所を知りたい。」
 親が付けてくれた名前だがシンにシンヤだから、妹のマユミには矢がついているから矢兄さんと何も付いていない、無をつけて無兄さんと呼んでいる。
「カメリアさんのいるビルに着いた頃だと思います。」
「そのビルは?」
「旧相場ビルです。」
「何っ!?」
 ボクは、チラリと死体に眼を向ける。グロリオーサ、悪趣味な奴だ。
「わかった。すぐにボクも向かう。」
「3人とも帰ってきてくださいね。」
「・・・・・・」
 電話を切る。帰るか。出来るだろうか?ボクは、世界を変えようとしているのに・・・・

兎に角走った。途中でバイクを見つけ、お借りさせてもらった。時計を見る。あと7分少々といったところか?




 少女は、ゆっくり椅子に座った。一息つき、自分で淹れたコーヒーを飲む。
「うっ、苦・・・・」
 やっぱり、自分で淹れるものではないと思ってしまう。インスタントコーヒーならまだしも、コーヒー豆からなんて初めての経験だった。
「さて、後は兄さんたちに任せます。」
 やっぱり、兄様より兄さんの方が言いやすいのか気付かないうちにそう言っていた。彼女は、笑った。自分の命も彼らに託しているのだと思うと少し心強かった。


 ビルに着くとバイクを投げ降りる。入り口には兄さんたちがいた。
「兄さん!」
「やっと来たか?待ちくたびれたぞ?」
 ボクは、駆け寄った。彼に本を渡す。
「カメリア。コレだな?」
「はい、その本の753ページから右側すべてにコレを・・・・・」
 衰弱しきった彼女が差し出した紅い消しゴム。それを兄に渡した。これで世界が変わる。この世界が終わり、新しい世界が生まれる。ふと、気付く。西から細長い円柱のモノが向かってくることをアレはミサイルだろうか?なら、早く・・・・


 753ページ・・・・。ペラペラとめくっていく。それにさっき渡された紅い刃のナイフを突き刺せばいいらしい。ナイフでどうなるかなんて知らない。でも、この状況を覆すことが出来ないのなら、そうするしかない。
 僕は、ナイフを振り上げる。一瞬見える。黒い陰のモノ。戦闘機だろうか?なら、真下に自分達がいて、上から爆弾が落とされようとしているのだろうか?
僕は、ナイフをそのまま振り下ろし・・・・・・・

 彼は、紅い銃の引き金を引いた。私は、思った。ああ、この物語もこれで終わ・・・・・・

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ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

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