スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

塔の中の男

下敷になっているのはドイツの詩人であるフリードリヒ・ヘルダーリン。 彼はヴュルテンベルク王であったフリードリヒ1世の暗殺計画に加担した容疑で逮捕され、その後、精神鑑定で狂気に陥ったと診断され、自身の読者ツィンマーの家にある塔で後半生を過ごした。



風が吹きつける 荒れ果てた古城 鉄柵の窓に 人影が揺らぐ

古城:ヘルダーリンが実際に生活していた塔は思っていたよりも大きくなく、城というより民家であった。
鉄柵:現在(取り外されているのかもしれないが)ヘルダーリン塔に鉄柵は見受けられない、もし設置されていたとしたら、脱走防止というより、自殺防止の意味合いが強い。


旅人が告げる 彼は詩人だった 神と闘って ここにいるのだと

詩人:ヘルダーリンは同時代の文学者、たとえば文豪ゲーテなどからはあまり評価されなかった。 急激に評価が上がるのは彼の死後であった。


塔の中の男 忘られし人よ 塔の中の男 早過ぎた人よ 光の子どもよ


春の訪いも 立ち止まるところ 薄明の霧が 重く垂れ込める


牧人は語る 彼は偉大だった 神に敗れ去り ここに来たのだと

牧人:牧者とも。 牛や馬、そして羊などを飼育する人々。


塔の中の男 忘られし人よ 塔の中の男 早過ぎた人よ 無垢なる童よ


鉄の窓 開け放ち 憧憬の涙をこぼす 愛に満ちた 楽園の遠い記憶

憧憬:「どうけい」または「しょうけい」とも。 あこがれること、またその気持ち。


むく鳥は歌う 青空 飛び魚は駆ける 海原 しゃくなげは眠る そよ風 カモシカは踊る 山かげ

むく鳥:「椋鳥」 大きさは鳩と雀の中間ぐらいの鳥で、主に、東アジアで分布しているので、ドイツでは見られないかもしれないので、もしかしたら、星椋鳥のことかもしれない。 ちなみに、椋鳥の鳴き声は非常に五月蠅く、害鳥として扱われている。
飛び魚:「乗T」とも。 その名前通り水上に飛び出し、胸ビレ(種によっては腹ビレも)を拡げ滑空する。
しゃくなげ:「石楠花、石南花」 花言葉は「危険」「荘厳」など。
カモシカ:「氈鹿、羚羊」 名前に「シカ」が入っているけど「シカ科」ではなく、牛や山羊が属する「ウシ科」の仲間で、角も枝分かれせず、また生えかわりもしない。


夢に微睡んでいる 愛を育んでいる ユートピア

ユートピア:理想郷、桃源郷という意味で、イギリスの人文主義者で法律家でもあったトマス・モアの著作「ユートピア」が由来。 「どこにもない」という意味で、その架空の国を通して当時のイギリスの現状を強く批判した書物。


乳呑み子は微笑む 太陽 少年は学ぶ 月光 英雄は挑む 雷鳴 手弱女は額ずく 流星

手弱女:やさしくて、しとやかな女性のこと。


時の移ろいに 見捨てられた城 ひび割れた窓に 蝋燭が灯る


人は聞くだろう 彼は誰なのか 神も祈らずに ここにいるのかと


塔の中の男 忘られし人よ 塔の中の男 早過ぎた人よ 至誠の僕よ 光の子どもよ

早すぎた人:当時はあまり評価されなかったヘルダーリン、しかしのちに象徴派詩人ゲオルゲなどから評価され、ニーチェやハイデガーなどの思想に影響を与えた。


愁いを抱きしめて 世界を待っている 慈愛を抱きしめて 世界を讃えている 今も

愁い:不安、あるいは心の中に閉じ込めた悲しみのこと。
スポンサーサイト

テーマ : 人間椅子
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

Search Under This Blog
Twitter
Recent Entries
Categories
Monthly Archieves
Comment
Trackback
Profile

ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

Links
QR Code
QR
RSS Feed
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。