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第四話『チェルシー君、満員電車でコンタクト落としちまったよの巻』

 次の日に魔女の森へとついた。砂漠と森の境目は、異様な空気で軽く嘔吐させられた。
「大丈夫かね?まぁ、砂漠の熱さから森の寒さにいきなり変わったのだ。しかたない。」
 ナナセは平然と笑っているが洒落になっていない。
「そ、それで魔女ってのも魔人と一緒で噂とは違っていたりするんですか?」
「ん~、へへ、まぁそんなところですよ。」
 サングラスをかけなおし、何故か気合を入れている。
「あ~チェルシー様。少しの間何もしゃべらないように・・・」
「へ?それって――――」
 ゾクリっと寒気が襲う。空から、黒い布がヒラヒラと降りてくる。いや、布ならまだ珍しいだけで済ませられる。魔女だ。黒い髪を揺らしながら、降りてくる。
「これはこれは、魔女様。」
 深々と頭を下げるナナセ。礼儀なのだろうか?
「旅人よ。また入ってきたか?」
「ハイ、今日もご機嫌麗しゅう・・・・」
 少し噛み合っていない会話をしているがナナセという男は、そんな男だと自分は直感で悟った。我ながら鋭い。
「それで今日は、何をしにきた?」
「ハイ、これよりメースに向かうところです。」
「ほう、メースか・・・・」
 魔女は、少し考えた。
「あの、ナナセさん?魔女は何を考えているんですか?」
「魔女の噂を知っていますか?」
 魔女の噂。確か、旅人を森の中に引きずり込んでしまう。とか、その後のことはよく知らない。
「その噂なんですがね。魔女をよく知らない人がそうなるんですよ。」
「と、いいますと?」
「魔女は、道案内人なんです。道を案内してくれるかわりにモノを要求してくるんですよ。魔女っていうのは、森から出たことがないから人間のモノというのに興味があるんです。でも、そのモノを渡さずに逃げてしまうと森に迷ってしまう。
 ようは、迷いの森なんですよ。ココは・・・・」
「はぁ~、そういうものですか?」
「ええ、そういうものです。へへ・・・」
 それから数分して、いきなり何かを思い出したように魔女は手を叩いた。どうやら、欲しいものがあったらしい。
「パルホッサのコインが欲しい!」
「パルホッサですか。これは、手堅い。」
 パルホッサというのは、数ヶ月前に滅びた国だ。一時的に独立していたのだが、再征服されてしまった。それの硬貨となれば、持っているだけで差別されるという嫌なモノだ。
「残念ながら今は持っていませんねぇ~」
「旅人よ。ワタシはそれが欲しいのだ。それが無いなら、案内はせぬ。」
「おっと、それは困りましたねぇ。」
 あんまり困っているように見えないのだが・・・・
「それでは、これでいかがでしょうか?」
「それは?」
見たところ王冠に見える。
「ハイ、パルホッサの姫君が持っていたモノです。へへ・・・」
「本当か?なら、それでいい。」
 喜んで魔女は、その王冠を手に取る。とても魔女に見えないが・・・・魔女なのだろう。
「あの・・・・ナナセさん?」
「ん、どうしました?」
「あれって、本物なんですか?」
「ハイ、正真正銘本物の王冠ですよ。」
「どうやって、アレを?」
 手に入れたのか?そう訊くとナナセは、クスリと笑う。気持ちが悪いな・・・
「あれは、呪われた宝石が埋め込まれていまして、値段にすると意外と安いものでした。」
「呪われた宝石?」
「ハイ、先日の再征服戦争で負けたのもそのせいだと言われています。持っていると殺されちゃうらしいですよ?くくく・・・・いやぁ、怖い怖い。」
 それを魔女にあげて笑っているアンタの方が怖いよ・・・・・


 数時間歩きっぱなしで膝が笑いすぎになった時だった。森が終わった。
「さぁ、お行きなさい旅人よ。これで道案内は終わりです。」
「ありがとうございました。魔女様。次もまた道案内お願いしますよ。へへ・・・・」
 魔女と別れると目の前には、メースがあった。
「さて、チェルシー様。ワタクシも道案内が終わりにございます。」
「え?まだ、もう一人の僕のところまでついてないんじゃ?」
「ハイ、その通りです。ですが、残念なことにワタシももう1人のチェルシー様の居場所を把握できておりません。」
「そんな・・・・」
「へへ、でもご安心なされませ。案内人がメースの中にいます。彼女を探せばよろしいかと・・・・ハイ」
「彼女って、女性なの?」
「ハイ、ワタシと同様、使い魔でございます。」
「そうなんだ。わかった、探してみるよ。
「そうですか。それでは、ワタシはこれで・・・・・」
 一礼をして、彼は去ってしまった。

さて、女性の案内人に会いに行こう・・・・
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ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

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