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野垂れ死に

オリジナル



人はなぜ笑う 明日があるから 人はなぜ泣く 友がいるから 我執と我見を 醸造すれば 野垂れ死に

我執と我見:ともに仏教用語で我執は自分に対する執着。 我見は「自我が存在する」という誤った見識のこと。 仏教では存在しないものに対して執着を抱くから苦悩が生まれるのであり、無我であれば苦悩は生まれないという考え方が根底にある。 一般的には自分の考えに固執するという意味もある。
醸造:発酵作用を利用してアルコールや食品をつくること。
野垂れ死に:道端などで倒れ、誰にも看病されずそのまま死ぬこと。 行き倒れ。 惨めな死に方というニュアンスで使用されることが多い。


人はなぜ歌う 恋をするから 人はなぜ集う 夢を見るから 穢土も浄土も 蒸留されて 野垂れ死に

穢土:仏教用語。 穢とは「ケガレ」と読み、穢土は煩悩にまみれた土地、現世、娑婆とも。
浄土:仏教用語。 端的にいうと極楽のこと。 先程の穢土と浄土は対を成す考え方で、徳川家康が馬印と呼ばれる旗に「厭離穢土 欣求浄土(穢土を厭い離れ、浄土へ行くことを心から願う)」と掲げたのは有名。
蒸留:混合物を一度蒸発させ、冷却などで凝縮すること。 お酒に関して言えば、醸造したお酒にはアルコールの他に水が含まれているので度数があまり高くない。 しかし、アルコールと水は沸点(沸騰する温度のことで、水は100度、アルコールは78.4度)が違うのを利用すれば、分離ができ(これを分留という)、度数の高いお酒が作れる。


韜晦の庵にて 断腸の花が咲く 逼塞の夕餉にて 寂寞の臍をかむ 明日へ戻ろか 明日へ進もか さても

韜晦:「とうかい」 自分の本心や才能、身分を明かさず内緒にしておくこと。 韜とは刀や弓を入れる袋のこと、晦とは暗くてよくわからないという意味。
断腸:はらわたが千切れるほどに悲しいという意味。 由来は説話新語という書物(中国の後漢時代から東晋時代までの著名人の逸話をまとめたもの。 三国時代の曹操なども出てくる)に小猿を取られた母猿が悲しさのあまり死んでしまい、腹を割いてみたら腸がちぎれていたという話から。
逼塞:「ひっそく」 落ちぶれて、世間から離れてひっそりと暮らすこと。 あるいは江戸時代の武士や僧侶への刑罰のこと。 当時の武士や僧侶には軽い順から、夜間の外出の黙認及び他者の出入りを制限しない「遠慮」、昼間の出入りを禁止する「逼塞」、昼間も夜間も出入りを許可されない「閉門」、そして一番重く、門が全て閉ざされるのはもちろん、自宅の一室で謹慎させられる「蟄居」がある。
夕餉:「ゆうげ」 夕飯、夕食、晩ご飯のこと。 餉には「乾燥させたご飯(かれい、かれいい)」の意味がある。
寂寞:「せきばく」 また「せきじゃく」とも読む。 ひっそりと寂しいさま、心が満たされず寂しいさま。
臍を噛む:すでにどうしようもなくなったことを悔やむこと。 実は「臍を噬む」という方が正しいらしい。


「人に身の上が知られていない小屋で、悲しい思いが募って実る。 落ちぶれた自分の夕食を食べているとどうしようもなく寂しい気持ちになって悔しくなる」


といった具合でしょうか。


空はなぜ青い 生き物のため 夜はなぜ暗い 朝を待つため

空はなぜ青い:レイリー散乱によると、太陽光の中に含まれる青は短い波長を持っていて、空気中で拡散するから空は青く見えるという。 逆に朝焼けや夕焼けは太陽と観測者の間に存在する大気の距離が日中よりも長くなることでより波長の長い赤だけが観測者に届き赤くなるという。


ひとり生まれ ひとりくたばる なじかは知らねど 心寒い ひとり生まれ ひとりくたばる

ひとり~:田山花袋も、アルネ・ヤコブセンも似たような事を言っていている。 田山は「人間は元来一人で生まれて一人で死んでいくものである。 大勢の中に混じっていたって孤独になるのは分かり切ったことだ」といい、ヤコブセンは「人はだれしも、自分自身の生涯を一人で生き、自分自身の死を一人で死ぬものです。」と言った。
なじかは知らねど:なぜかは知らないけども。 近藤朔風が訳したドイツのハインリヒ・ライネの詩「ローレライ」あたりからか。 ちなみにこんな詩。


1、なじかは知らねど、心わびて、昔の物語は、そぞろ身にしむ。 寂しく暮れゆく、ラインの流れ、夕日に山々、赤く映ゆる。

2、美はし少女の、巌頭に立ちて、黄金の櫛とり、髪のみだれを、梳きつつ口吟ぶ、歌の声の、神怪き魔力に、魂もまよふ。

3、漕ぎ行く舟人、歌にあこがれ、岩根も見やらず、仰げばやがて、浪間に沈むる、ひともふねも、神怪き魔が歌、歌ふロレライ。

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テーマ : 人間椅子
ジャンル : 音楽

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ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

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