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相剋の家

オリジナル。 相剋というのは五行思想の用語。 五行思想というのは、すべてのものは五つの元素(木・火・土・金・水)から出来ているという考え方で、相剋というのは、例えば水は火を消してしまうように、どちらか一方を滅ぼしてしまう関係のことをいう。



慚愧の数だけ涙を零せば 呵責の鎖が切れるというのか 刹那の庵を股旅歩けば 菩提の地平が見えるというのか

慚愧:「ざんき」と読む、仏教用語。 「慚」は自分を恥じる気持ち、「愧」は外部にその気持ちを伝えることを意味するという。 端的にいうと、自分の言動を恥ずかしく思うこと。
呵責:「かしゃく」 厳しく咎めること、責めること。 
刹那:「せつな」 仏教からきた言葉で、ほんの一瞬のこと。
股旅:渡世人や遊び人、芸者が諸国を股にかけ旅すること。
菩提:智慧、すなわち真理を悟った状態のこと、涅槃と同義。


「恥の数だけ悔やんだら、何度も自分を責めることはなくなるというのか(いや、なくならない)。 わずかしか滞在しない場所を全国を旅すれば、悟りが開けるとでもいうのか(いや、開けない)」


という感じかな。
気になるのは「刹那の庵」が何を意味しているのかってこと、これは私的な解釈だけど「ライブハウス」ではないかな、と思う。 つまり、この曲は作詞した和嶋さんの心情を書いているのではないか? と思う。


青春とは不仕合わせの驕り 諦念とは高利貸しの夜逃げ 楡の花が咲いたよ

青春:青い春があるなら、赤い春とかあるかというと、ない。 五行思想に則って春には青、夏には朱(赤)、秋は白、冬は玄(黒)といった具合に季節ごとに色が当てられている、そこから「青春」、「朱夏」、「白秋」、「玄冬」と呼ばれるようになった。 転じて、若く元気な時代を人生の春と擬え「青春」と呼ばれるようになった。
驕り:良い気になること、思い上がること。
諦念:道理を悟る心というより、ここでは単純に諦める気持ちのこと。
高利貸し:高い利息で他人に貸し付ける金貸しのこと。
楡の花:春楡の花はコレと秋楡の花はコレ 楡の花言葉は高貴、名誉。


「自分が不幸だと思い込み付け上がっている状態が青春で、金貸しが首が回らなくなって夜逃げするのが諦念だ」


ってことなんでしょうか。


中絶の夜 絶食の月 童貞の道 相剋の家

中絶:妊娠中絶。 自然と人工ふたつに分けられ、自然中絶は流産や死産、人工中絶は堕胎のこと。 法律では胎児は人間ではないので、殺人にはならない、ということになっている。
絶食:断食とも。 食事を取らないこと。 修業の意味なのかどうかはわからない。
童貞の道:異性と性的関係を持っていない人、大抵は男性に対して用いられる用語。 それと道程の音が同じなので引っ掛けたと思われる。


自涜の汚泥にその日を窶せば 憤怒の仮面が笑うというのか 懶惰の墓標に誰かを刻めば 紅蓮の車輪が止まるというのか

自涜;自らを涜(けが)すと書いて「自涜(じとく)」 それではイメージが悪かろうと今では自慰と書かれることが多くなったとか。 意味は同じ。
汚泥;汚い泥のこと、転じて人を堕落させるような悪い環境のこと
窶せば:痩せ細るほどに物事に集中すること。
憤怒:ひどく怒る様子のこと。
懶惰:面倒臭がること、怠惰。
紅蓮:紅色の蓮、あるいはそのように見える勢いのある炎のこと。 八大地獄には紅蓮地獄と呼ばれるところがあり、そこは酷寒の地で、皮膚が裂けて、紅色の蓮のように血が噴き出るという。


「一日中、自涜に耽るような環境にいて、怒りが静まるというのか(いや、静まらない) 他人を怠け者と人に知らしめたところで、紅蓮の車輪(恐らく自分のことを責める気持ち)が止まるというのか(いや、止まらない)」


という感じでしょうか。


情熱とはチンドン屋の悟り 追憶とは破傷風の家出 茱萸の実ひとつ弾けた

情熱:気持ちが何かに向かって燃え立つこと。
チンドン屋:派手な衣装を身にまとって、太鼓や笛をかき鳴らし、お店の宣伝などをする人たち。 一種の宣伝請負業。 「相剋の家」が収録されているアルバム「修羅囃子」のジャケットには人間椅子がチンドン屋に扮した写真が使われている。
追憶:過ぎ去った出来事に思いを馳せること。 過去をしのぶこと。
破傷風:感染症の一つ。 傷口から破傷風菌が侵入することで発症する。 筋肉麻痺、強直性痙攣などを引き起こす、最悪の場合死に至る。
茱萸の実:茱萸はこんな実をつける。 花言葉は用心深い。


「たとえチンドン屋が悟りを開いていても見た目ではわからないように、内に秘めたものが情熱で、破傷風によってさんざん傷めつけたられたのに、それが懐かしいと感じるように、痛みを伴う記憶ほど懐かしく思い起こされる」

という感じでしょうか。


獄中の友 中傷の秋 月経の春 相剋の家

獄中:刑務所あるいは拘置所にいる状態のこと。
中傷:傷を中(あて)ると書いて中傷、相手に名誉に傷を付けること。
月経:人間の女性及び高等霊長類のメスの子宮に見られる周期的に起こる生理的出血のこと。 おそらく、月桂樹が春に花を咲かせることとかけていると思われる。


あぁ 淡い光 茜のさす森の中 あぁ 貴方の声 我が懐かしの埴生の宿

茜のさす:「さす」とは色や光が映えるという意味。 だから、茜(陽光)が射し込む森の中という意味。 ちなみに「茜さす」というのは枕詞のひとつで「日」「 昼」「紫」「君」を導く。 もしかしたら、ここではそれらが省略されているのかもしれない。
埴生の宿:イングランド民謡の名前としても有名。 意味は土で出来た、あるいは土を塗ったみすぼらしい家のこと。


あぁ 甘い記憶 寄せては返す夢の中 あぁ 数多の恋 我忘れじの慟哭の歌 相剋の家

慟哭:悲しみのあまり声を上げて泣くこと。


帰りたい帰りたくない 帰ろうかな帰るのよそうかな お前は逃げてるお前は逃げてる お前は逃げてるお前は逃げてる


生きている生きてはいない 生きよかな生きるのよそうかな お前は恐れるお前は恐れる お前は恐れるお前は恐れる


人生とは長襦袢の契り 絶望とは団地妻の午睡 赤い柘榴割れたよ

長襦袢:和服用の下着の一つ。 一般的な下着と違い、見せることを前提としているので下着としては一風変っている。 長襦袢は遊女が部屋着として考案したものだそうで、本来は半襦袢と呼ばれる着丈の短いものが正式な襦袢だったが、江戸時代以降は長襦袢が一般的になっていったという。
団地妻:公団住宅、公営住宅、社宅といった集合住宅に住む夫婦の妻のこと。 余談だが、ゲーム会社・コーエー(前・光栄)はストロベリーポルノシリーズというレーベルで「団地妻の誘惑」というゲームを出している。
午睡:「ひるね」 昼寝と同じだけども、あまりこちらの字が当てられることは少ない。
柘榴:柘榴の実は割れると美しい果肉が見え、これは食べられる。 花言葉は優美、愚かしさ。 実は結合を意味するという。


何を喩えているのか解りづらい。 長襦袢は薄いことから「人生は薄い約束で成り立っている」ので脆いって意味って感じでしょうか。 「団地妻の午睡」というのは、恐らく雰囲気を言っているのでしょう、「ぼんやりとした不安」とでもいうのか、明確ではないにしても、朧気に漂う嫌な予感ではないかと。


勘当の町 引導の河 恩讐の母 相剋の家

勘当:親が子との縁を切ること。
引導:仏教用語。 衆生(生きとし生ける物すべて)を導いて悟りの道へと歩ませること。 あるいは導師が死者に悟りを開くようにと法語を唱えること。
恩讐:情けと恨み、恩と仇のこと。


他人を羨み自分を蔑み 未来を諦め何処へ行こうか
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テーマ : 人間椅子
ジャンル : 音楽

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ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

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