スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

生徒会カプリチオ

もともと小説を投稿するはずがいつの間にか自分の日常ばっかり綴っているこのブログ。 このままではいけないということで久しぶりに小説を書きました。

しかも、都会の童話のハンクラッチさんと合作。

その名も

「生徒会カプリチオ」

カプリチオって狂想曲の事だそうですって、奥さん! 知ってました!?
悪ふざけはここまでにして、久しぶりというかあまり書き慣れていない学園モノです。 しかも一人称。 慣れない尽くしですが、どうぞ。

続きを読む

スポンサーサイト

テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

リチェルカーレ~後編~

 スーパーのフロアに容疑者3人と大柿、それになんか怖い顔の刑事さんたち。
「そ、それでは始めます。」
 何か緊張するな。う~ん、参観日を思い出す。あ~、あの両親が宇宙人だもんなぁ。
「質問いいか?アンタ誰だ?」
 いきなり、質問された。刑事さんに
「え?大柿さんから聞いていませんか?」
「聞いていない。」
「そ、そうですか。私は、え~と私立探偵珠路ナンシーです。い、一応宇宙探偵で数ヶ月ぐらいTV出てたんですけど?え、はい、知らないですよね。」
 何故か、少しショックだ。
「ま、まぁ、気を取り直して今回の事件の犯人がわかりましたので発表したいと思います!!!」
「大柿が犯人だろ?」
 刑事さんが言った。
「え?なんで?大柿さんって刑事みたいなものじゃないんですか?」
「は?なんだそれは?コイツは今回の容疑者の1人だ。」
「えええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
 いや、それは初耳ですよ?というか、それだと推理が少し変わってくるかな?
「ちょっと、待て!俺は、無実だ!今回、お前を呼んだのは、俺の無実を証明してもらうためなんだよ。」
「あ、あ~なるほど、それでは私の推理を聞いてください。それからでも遅くないでしょ?というか聞いてください!」
「わかった。わかったから、それで?」
 私は、咳払いをして気を取り直す。
「それでは、まず凶器ですがコレは意外なモノでした。いや、意外ではないのかもしれない。」
「つまりは、何が言いたいんだ?」
 大柿が聞いてくる。私は、ニヤリと笑う。
「アリア君、持ってきてくれ。」
 そう言うとアリア君が軍手をして氷の塊を持ってくる。
「持って来ましたよ~」
「これが凶器です。」
「は?これは氷だぞ?」
「そうです。氷です。この氷を磨いたんです。」
 私の発言に全員がタメ息をつく。2,3人笑っている方がいらっしゃいますが?何様ですか?
「まぁ、それが凶器だとしよう。でも、刺傷の大きさから考えて厚さは、3~6センチ程度。人を刺して、押し込むなんてことは出来ないだろ?」
「刑事さん、質問なのですが。刃渡りは、どのぐらいでした?」
「あ?ああ、刃渡りね・・・・推定だが15~20センチ以上だ。薄さ、3~6センチで長ければ長いほど折れやすい。つまり、そんな氷で殺人なんて無理なんだよ。」
「それが出来るんですよ!」
 ズバっと指を指す。そして、ものすごく冷たい目線が私に突き刺さる。
「・・・・信じていませんね。では、凶器を用意したので適当なモノを突き刺すことにします。では、何か刺すモノを用意していただけませんか?」
 そして、用意されたのはマネキンだった。まぁ、刺せればなんでもいいのだがマネキンを用意されるとは思わなかった。
 人間の皮膚とはまったく違うし、中に針金が入っていれば刺さりにくいというのに
「まぁ、いいでしょう。それでは、アリア君。刺してみてください。」
「はい、それでは・・・・・ほりょあ~~~~~~~~~~~~~」
 力の抜ける掛け声と共にアリア君がマネキンに向かって走った。
そして、ドスッ――という音とアリア君がマネキンごと倒れた後に出た騒音がフロアに響いた。
「あたたたた~~~」
「さて、これで証明できたと思います。後は、火をつけて今回の殺人は終了です。」
「終了って、まだ氷が刺さったままだぞ?」
 バラバラ死体の如くなっているマネキンを指差す刑事さん。まぁ、あの勢いで転がったらマネキンならバラバラだな。
「あれは、氷ではありません。それに氷なら溶けますし、消防の水と一緒になるので刺さっている氷から犯人を割り出すのは不可能でしょう。」
「ちょっと、待て。今、アレは氷じゃないって言ったな?」
「ハイ、アレは氷ではありません。あの薄さの氷なら普通は折れます。ですが、中に今が旬の秋刀魚を入れるとコレがある程度頑丈になるんですよ。」
「秋刀魚?」
 刑事がマネキンに駆け寄って、氷を抜き取る。
「これは・・・・秋刀魚だ。」
「そう、犯人は何処に刺したのか知りませんが致命傷を与えて、あとは焼き魚を作ったにすぎません。」
「それで犯人は!?」
 私は、ふっ――――と笑い指を指す。
「犯人は、3人の容疑者の中にいます!」
「・・・・・そうか。それで?」
「・・・ノリが悪いですね。まぁ、いいですよ。犯人は・・・・・」
フロアの空気が静まり返る。誰もが私を見ている。あ、少し気持ちいいかも
「犯人は、容疑者3人全員です!」
「はぁ?」
 また、変な目で見られ始めた。いけない、早く誤解を解かないと。
「いいですか?まず、家村 芳樹・白川 守・丹羽 三郎の3人は手分けをして分担作業に取り掛かります。
 恐らく、丹羽さんが五折漬けの秋刀魚を用意して、白川さんがそれを凶器に変えた。するどく、しただけにすぎませんが十分凶器になります。研いだとでも言いましょうか?
 そして家村さんが殺害して白川さんがコンテナに火をつけた。
と、まぁこれが私の推理です。」
「それで証拠は?」
「・・・はぁ~、それは刑事さん。アナタのすることです。私は、金を貰って憶測という推理をする。そういう仕事ですので。」
「あ、ああ、そうだな。」
 私は、一礼して店を出た。やっぱり、探偵というのはこういうものだろう。
「クールに登場、ズバッと解決、クールに去る。」
「・・・なんですか?それは?」
「ん~座右の名?」
「・・・・そうですか。」


 帰ってから気付いたのだが、大柿さんの濡れ衣を晴らせていないことを思い出した。
「・・・・まぁ、いいか。彼はしていないのだがらすぐに出れるだろうし。」
「そうですね。」
 その時、バッハの「三声のリチェルカーレ」が聞こえてきた。どうやら新しい着メロらしい。
「はい、コチラ珠路探偵事務所・・・・・・」

リチェルカーレ~中編~

 警備室に入った。中には十数台のモニターと電話があるだけだ。部屋の真ん中にテーブルとパイプ椅子が用意されていた。
 白川は、落ち着いた面持ちでパイプ椅子に腰掛けていた。
「初めまして・・・・珠路です。こっちは、助手の真桐。」
「どうも」二人で一礼する。
「それで何を聞くんですか?」
 白川は、疲れた表情でそういった。事情聴取が長引いているのだろう。
「すみません。私は、弁護士や警察ではなく。探偵という職業ですので、そう時間は取りません。」
「そうですか。」
 何度もそう言われたのだろう。どうでもいい、といった感じだ。まるでリストラされたみたいだ。
「では、事件前に最後にあった人物を教えてください。」
「黒井さんですよ。隠れて、ビールを飲むから刺身を運べと言われて刺身を切っていました。」
「なるほど、では刺身を切っている時に火事が起きたと・・・」
「ええ、そのようです。厨房にいたので気付きませんでしたが。」
 スーパーの奥にある厨房から冷凍室までは数分だ。犯行は、できない訳ではない。だが、しかし動機が曖昧だ。
「・・・・ありがとうございました。もういいです。」
「そうですか。」
 一礼して白川は出て行った。

 次に家村 芳樹がオドオドしながら入ってきた。金髪にピアスをしている割には、弱弱しく見える。
「は、はじめましてぇ・・・家村です。」
 適当に挨拶を交わして、事情聴取に入った。
「では、事件の前後30分間、何をしていたか教えてもらえますか?」
「え・・・・と、え~と事件が起きる前は、黒井に会っていました。冷凍室の近くで缶ビールを数本隠し持っていたので説教を」
「アナタは、若いのに店長をやっているんですね。」
「は、はい。形だけですけどね。」
 数分ぐらい。彼が何故店長をしているのかを説明してくれた。彼の父親がスーパーの本店を経営していて、無職だった彼がこのスーパーを任されたという訳らしい。
 ただ、経営などしたことがなかったから黒井にいくらか騙し取られたという訳だ。
「なるほど、でアナタは事件の後は何処に?」
「こ、ココにいましたよ。そこのモニターで従業員の監視をしていました。」
「監視?」
「ハイ。自分、若いんで。従業員が指示を聞かずに怠けることが多くて。」
 若いとか関係なく、人として進化できていない人間は人の言葉を理解できずに怠けると思うけど・・・・まぁ、今は関係ないな。
「ありがとうございました。それでは・・・」
 家村が部屋を出て行く。

 最後は、丹羽 三郎だ。中に入ってきた男は、ボサボサの髪にボロボロの服の男。
「はじめまして、丹羽です。」
 適当な挨拶を交わす。
「アナタは、事件が起こる前に誰か不審な人を見ませんでしたか?」
「いや、見てないな。オレは、冷凍室にいただけだからな。あ、そういえば店長と黒井が何か言い合っているのは見たよ。」
「そうですか。では、アナタが火事の現場を発見した時の状況を話してください。」
「え~と、確か昼休みになったから冷凍室から外に出たんだよ。そしたら警報が鳴り始めて、警報のなる冷凍室に近づいたら燃えていたんだよ。」
「なるほど、ありがとうございました。もういいです。」
 丹羽が部屋を出て行くと入れ替わりに大柿が入ってきた。
「どうだ?わかったか?」
「ふっ、この探偵ナンシーを甘く見てもらっては困るよ。」
 そう、こんな事件は2時間サスペンスドラマより簡単だ。私は、言った。
「容疑者と警察を集めてください。犯人は、容疑者の中にいます!!!」

リチェルカーレ 前編

 この頃、肌寒くなったと思っていたらもう秋になっているのだ。あ~なんか色々あったなぁ、なんて思っている。
「秋だねぇ。」
「秋ですね。」
「は、秋といえば秋刀魚だ!秋刀魚を買ってきたまえアリア君!!」
「ちょっと、黙ってください。」
「・・・・ハイ。」
 なんかこの頃、彼女厳しくない?もしかして、なんか失礼なことをしたかな?一応、思い返してみる。う~ん、私善人だしなぁ。無いなぁ。
「それにしてもアノ事件を終わらした人って誰だったんでしょうね?」
「ん?あぁ、大柿って人のこと?さぁ、ね。私にもわからないよ。」
 ただ、言えることは彼が誘拐犯だということだ。
 そんなことを考えていると電話が掛かってくるのであった。
「はい、こちら珠路探偵事務所です・・・・」


 ついに、ついに来てしまった。殺人事件だ。そして、依頼者はまさかの大柿範仁だった。
「まさか、またアンタに会えるなんて思いもしなかったよ。」
「いいや、そうでもないぞ?俺は、その何だ?警察みたいなものだからさ。事件現場にはよくいる。」
「そうなんですか。で、私に何をしてほしいんですか?」
「ああ、ずばり謎解きって奴さ。こっちに来い、今回の事件について教えてやるよ。」
 そう言って、私とアリア君を連れて事件現場へと向かった。
「ここが事件現場だ。」
ビチャビチャの床と黒く焦げた床や天井。火事のようだ。
「さて、今回の事件についてだ。事件は、6日前に起きた火事だ。」
 火事?そんなものあったかな?
「ありましたよ。おかげで今日は、秋刀魚が買えなかったんですから!!」
「な、なるほどだから怒っていたのか・・・・」
 大柿は、咳払いをして続きをいいか?と聞いてきた。私たちは、照れ隠しをするように頷く。
「火事で終わればよかったのだが、ココに死体までも出てきやがった。
被害者は、黒井 治夫(くろい はるお)。34歳男性。ココのスーパーで働いていたフリーターだ。腹部に刃渡り10~15センチほどの刺傷がある。
まぁ、死因はそれだろう。最悪なのは、凶器がみつかっていないこと。と凶器がわからないということだ。」
「わからない?」アリア君が独り言のように質問する。
「ああ、刃物かどうかという前にそれがナイフのようなものなのか、尖った鉄の塊なのか?さっぱり、だということだ。」
 という事は、普段身につけているもので殺したという可能性がある訳だ。
「ところで大柿さん。ココは何だったんですか?」
「何かと聞かれると・・・ココがどういう風に利用されていたかということか?」
「はい、スーパーマーケットの隣にあるという事は、家とかではないのでしょ?」
「ああ、ココは冷凍室だ。ここのスーパーは、冷凍室が5つあってココには魚類が冷凍されていたらしい。ほら、そこからコンテナみたいなのが見えるだろ?それが元の冷凍室だよ。」
 確かに大型のコンテナのようなものがいくつか見える。ココは軽く変形してしまっている。
「俺が来た時には、焼き魚のいい匂いがしていたよ。」
 冗談のつもりなのだが一緒に人間も丸焼きになっていたので笑えたものではなかった。まぁ、しかし焼き魚が食べたくなってきたのは確かだ。
・・・・主に秋刀魚を
「ところで容疑者は何人なんですか?」
「・・・・さっきから気になっていたのだがキミは誰だ?」
「ふぇ!?」
 変な声を出すアリア君。ああ、そういえばあの時は寝ていたのだった。
「え~と、始めまして。ワタシは、真桐 亜里亞といいます。」
「あ、ああ、どうもすいません。名刺まで・・・・」
 適当に名刺交換している。いつの間に作ったのだろうか?
「失礼ですが・・・その眼帯は?」
「失明しました!」
「えぇ!!ちょっと、待ってください。かっこいいから、とかじゃなかったんですか?」
「ハイ、あれウソです!」
「えええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええ!!!!!!!」
 衝撃が走る。というか何故そんなウソを?
「実を言いますと寝ぼけてシャープペンを逆さに持っていまして、はい。ええ、芯を出す方を上側に持っていました。で、寝ちゃいまして・・・・そのままグサリと・・・」
 ぐ、グロすぎる・・・・・。あと、リアルドジっ娘は悲惨でしたよ。お父さん。
「あの話戻しましょうよ?容疑者は何人なんですか?」
「ああ、容疑者は3人だ。というより被害者は元々人から嫌われる性格だったので逆に容疑者が多すぎてコノ3人がアリバイがなかったから絞り込んだという方が正しいかもしれないな。まぁ、詳細は資料を見てくれ。」
「そういうのって部外者が見ていいものなんですか?」
「ん~いいんじゃない?」
 いい加減な人だ・・・・。


 とりあえず、容疑者の3人を見てみた。

 容疑者 1 家村 芳樹(いえむら よしき) 23歳 男性
 職業 ココのスーパーの店長
 黒井との関係 金銭関係のトラブルがあったらしい
火事の前後 30分ほど彼の姿を見ている者はいない
 彼は日本刀集めるのが趣味で自宅には、いくつもの日本刀を飾っている。

 容疑者 2 白川 守(しらかわ まもる) 27歳 男性
職業 ココのスーパーで板前をしている 
黒井との関係 先輩後輩の関係で後輩の白川はパシリという感じでこき使われていた。さらに恐喝まがいなことをしているという噂もある 
火事の前後 厨房で魚を刺身にしていた。数時間アリバイがない
板前という職業だけあっていくつもの包丁を持ち歩くことが多い。数日前から1本包丁が無くなっているらしい

容疑者 3 丹羽 三郎(にわ さぶろう) 37歳 男性
職業 ココのスーパーの冷凍室の管理人
黒井との関係 丹羽の妹の夫が黒井であり、丹羽は義理の兄にあたる。最近黒井が多額の借金をして離婚するように妹に勧めていた。丹羽の妹は、黒井に暴力を受けていたという噂も流れていた。
火事の前後 このコンテナの隣で肉類の整理をしていた。燃えるコンテナを見て消防に連絡を入れた本人
凍りすぎて地面とくっ付いてしまっているモノを取るためにノコギリのようなモノとその刃を研ぐためにヤスリのようなモノを所有していた


 ふ~む、意外と情報が少ないなぁ。私の推理なら白川の包丁を誰かが持ち出して、黒井を刺し殺し、火を放ったと考えるが・・・・それでは、この3人以外の誰でも出来てしまう。
「大柿さん。犯人は、複数いてアリバイ工作をしたと考えた方がいいのでは?」
「それは、難しいな。もし共犯で犯行を行うなら、その数は平均10人以上になる。」
「それって、どういう?」
「まぁ、簡単に言うと、だな。火事が起きたのが昼の1時ぐらいからなんだよ。店員は、入れ替わりで昼食をとっていたんだ。ほぼ全員がグループを作って食べていた。つまりは、殆んどの人間が10人前後と一緒にしていたんだ。」
 なるほど、それで残ったのがこの3人という訳か。
「それでどうだ?」
「情報が少なすぎますね。私はドラマや漫画、小説などの名探偵ほど滅茶苦茶な発想は持っていませんので、その3人に会わせてください。」
「いいだろう。3人は、事情聴取を受けているところだ。都合がいい。まずは、白川からだ。」
 こうして、私たちは白川に会いに行くことになった。

第7話「次の世代が来てるの! の巻」

ドアの向こうは、がらんどうで何も無かった。

「ハリボテ…?」

チェルシーはそう呟いて天井を見上げた。ガラスで出来た天井、昼だったはずが、空には満天の星が。
「綺麗だろ、とっても」
暗闇から現れたチェルシーが、立ち尽くすチェルシーに言った。
「君は僕なのかい?」
チェルシーはまだ空を見上げながら、そう聞いた
「そうだね、僕は君であって、君でない。そういう存在って一体なんだと思う?」
「さぁ?全く見当も付かないよ」
「星だよ、チェルシー。僕らはあの輝く恒星なんだよ」
「なるほどね」
チェルシーにはどうでもよくなっていた。
これまでの長い旅、苦労多き旅、魔人に魔女。
そんなことがどうでも良くなるくらい、夜空が綺麗だったのだ。

家族を取り戻すのもどうでも良くなってきた。
チェルシーはそのまま、仰向けになって寝転んだ。

「どうして、空ばかり見ているんだ?家族に会いたくないのか?」
「ごめんよ、静かにしてもらえないか、星空が歪む」
「…僕も隣で見ていいかい?」
「どうぞ」
チェルシー同士で空を見た。

もう一人のチェルシーもどうでも良くなってきた。
空は美しく、風は清らか、他に何が必要といえるだろうか。


それから、気が付いたら二人とも眠っていた。
外に出てみると、何もかもがなくなって更地になっていた。
またハリボテの中に戻っても夜が明け昼になって目ざとい太陽が照っていた。
気付いたら、もう一人のチェルシーがいなくなっていた。
遠くから自分の名を呼ぶ声が聞こえる。

「チェルシー、チェルシー、ここよ」
しかし、存在が確認できない。




気付いたら、まだ病院にいた。
白いベッドの上で身動きが取れないチェルシーを囲む家族たち。
「チェルシー、死なないで」
マリーが言う。

死ぬものか、死ぬものか。僕は生きるんだ

心で叫んでも誰にも聞こえない。
僕と僕を除いては。

テーマ : 自作小説(ファンタジー)
ジャンル : 小説・文学

Search Under This Blog
Twitter
Recent Entries
Categories
Monthly Archieves
Comment
Trackback
Profile

ジャヴュ・ドッペル

Author:ジャヴュ・ドッペル
えらいとこ見られた
こりゃあもう 百年目 じゃと思いました

あと、このブログは敬称略ですので悪しからず。

Links
QR Code
QR
RSS Feed
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。